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「ノンシリコンのほうが髪にいいんでしょ?」——サロンでもよく聞かれる質問です。ドラッグストアでも「ノンシリコン」と書かれたシャンプーがたくさん並んでいますよね。
でも実は、「ノンシリコン=いい」「シリコン=悪い」は誤解です。この記事では、美容師の私が、シリコンの本当の役割と、シャンプー・トリートメントの選び方をわかりやすく解説します。
結論|シリコンは悪者ではない。シャンプーはノンシリコン、トリートメントはシリコン入りがおすすめ
- シリコンは、髪の表面をなめらかにして摩擦や熱から守る成分。髪に悪いものではない
- 「毛穴に詰まって抜け毛の原因になる」というはっきりした根拠はない
- シャンプーの役割は汚れを落とすこと。だからシャンプーはノンシリコンで、すっきり洗うのがおすすめ
- トリートメントの役割は髪を守ること。だからトリートメントはシリコン入りが手触りもよく、ダメージから守ってくれる
- 大切なのは「ノンシリコンかどうか」より、役割で選ぶことと正しく洗うこと
シリコンとは?髪にどんな働きをする?
シリコン(シリコーン)は、ケイ素を含む油のような成分です。化粧品では、髪や肌の表面をなめらかにするために使われています。ファンデーションや日焼け止め、ハンドクリームなどにもよく入っている、身近な成分です。
- 髪の表面をコーティングして、指通り・手触りをよくする
- 髪どうしの摩擦を減らし、からまり・切れ毛を防ぐ
- ドライヤーやアイロンの熱から髪を守る
- ツヤを出して、まとまりやすくする
シリコンが「悪い」と言われる理由と、本当のところ
| よく言われること | 本当のところ |
|---|---|
| 毛穴に詰まって抜け毛の原因になる | シリコンが毛穴に詰まって抜け毛になる、というはっきりした根拠はない。ただし、すすぎ残しは成分に関係なく頭皮トラブルのもと |
| 髪に蓄積して重くなる | 量が多い・すすぎが足りないと、ペタンとしたり重く感じたりすることはある。毎日のシャンプーでほとんど落ちる |
| カラーやパーマがかかりにくくなる | 表面のコーティングが厚いと、薬剤の入り方に影響することもある。気になる方は施術の前日・当日にシリコンの多いアウトバスをひかえる |
| 傷みをかくしているだけ | シリコンで傷みが治るわけではないのは本当。でも、表面を守ることでこれ以上傷むのを防ぐ役割がある |
ノンシリコンシャンプーが広まったのは、2010年代の「ノンシリコンブーム」がきっかけです。「シリコンが入っていない=髪にやさしい」というイメージが広がりましたが、実際にはシリコンの有無より、洗浄成分のほうが髪と頭皮への影響は大きいです。
ノンシリコンシャンプーのメリット・デメリット
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 根元がふんわりしやすい | 髪が傷んでいると、洗っているときにきしみやすい |
| 頭皮をすっきり洗える | 洗浄成分が強いものだと、乾燥しやすいことも |
| カラー・パーマ前の下地づくりに向いている | 「ノンシリコン」と書いてあっても、洗浄成分が強いものはある |
| 細い髪・ペタンとしやすい髪に向いている | 仕上がりのなめらかさは、トリートメントで補う必要がある |
※ノンシリコンシャンプーには、シリコンの代わりにカチオン化ポリマーなどの「すべりをよくする成分」が入っていることが多いです。
美容師が「シャンプーはノンシリコン、トリートメントはシリコン入り」をすすめる理由
| シャンプー | トリートメント | |
|---|---|---|
| 役割 | 汚れを落とす(頭皮と髪を洗う) | 髪を守る(表面を整えてダメージを防ぐ) |
| おすすめ | ノンシリコン | シリコン入り |
| 理由 | 頭皮をすっきり洗えて、トリートメントがなじみやすい下地になる | 指通り・ツヤが出て、乾かすときの摩擦や熱から髪を守る |
| つける場所 | 頭皮を中心に | 中間〜毛先(頭皮にはつけない) |
役割がちがうものを、同じ考え方で選ぶ必要はありません。シャンプーは「洗う」、トリートメントは「守る」と考えると選びやすくなります。トリートメント・コンディショナー・リンスの違いはトリートメント・リンス・コンディショナー・ヘアマスクの違いで解説しています。毎日のヘアケアは、シャンプーとトリートメントの2つで十分です(トリートメント・コンディショナー・リンスの違い)。
成分表示でシリコンを見分ける方法
シリコンは、成分表示の名前の最後が「〜コン」「〜シロキサン」になっているものが多いです。
| 成分名 | 特徴 | よく入っているもの |
|---|---|---|
| ジメチコン | いちばん代表的なシリコン。なめらかさ・ツヤを出す | トリートメント・ヘアオイル |
| アモジメチコン | 傷んだところにくっつきやすい。シャンプーで落ちやすい | トリートメント・シャンプー |
| シクロペンタシロキサン | 揮発性で、つけたあと軽い仕上がり | ヘアオイル・ミスト |
| ジメチコノール | しっとりなめらかにする | トリートメント |
| ビスアミノPEG/PPG-41/3アミノエチルPG-プロピルジメチコンなど | 髪にやわらかくなじむタイプ | トリートメント |
シャンプーの洗浄成分の見方はシャンプーの成分の見方|界面活性剤4種類の違い、アミノ酸系シャンプーについてはシャンプーはアミノ酸系を選ぶべき?で解説しています。
髪質・悩み別の選び方
| 髪質・悩み | シャンプー | トリートメント |
|---|---|---|
| 細い・ペタンとしやすい | ノンシリコン | 軽めのシリコン入り。根元にはつけない |
| ダメージ毛・パサつく | ノンシリコンのアミノ酸系など、やさしい洗浄成分 | しっかりシリコン入り+アウトバス(アウトバストリートメントの選び方と使い分け) |
| カラー・パーマをしている | ノンシリコンで、色落ちしにくいもの(ヘアカラーの色落ちの原因7つと色持ちをよくする対策) | シリコン入り。施術の前日・当日はアウトバスを控えめに |
| 頭皮がベタつく | ノンシリコン。すっきり洗えるタイプ | 頭皮につけないように毛先だけ |
| くせ・うねり | うるおいを残すタイプ | シリコン入りでまとまりやすく(ドンキ・ロフトで選ぶくせ・うねり用ヘアケア12選) |
シリコンより大切な、毎日の洗い方
- シャンプー前に1〜2分の予洗い。お湯だけでも汚れの多くが落ちるといわれている(シャンプーは2回が正解?1回でいい人・2回洗うべき人)
- シャンプーは泡立ててから、頭皮を指の腹で洗う(シャンプーの正しい洗い方は?)
- トリートメントは中間〜毛先だけ。頭皮にはつけない
- すすぎはシャンプーの2倍くらいの時間をかけて、しっかり
- 洗ったら根元からすぐ乾かす
よくある質問
- Q. ノンシリコンシャンプーは髪にいいの?
- A. 頭皮をすっきり洗いたい方には向いていますが、ノンシリコンだから髪にいい、というわけではありません。洗浄成分や髪質との相性のほうが大切です。
- Q. シリコンは毛穴に詰まる?
- A. シリコンが毛穴に詰まって抜け毛の原因になる、というはっきりした根拠はありません。成分に関係なく、すすぎ残しには気をつけましょう。
- Q. ノンシリコンシャンプーで髪がきしむのはなぜ?
- A. 髪が傷んでいると、表面がざらついてきしみやすくなります。トリートメントで整えれば問題ありません。
- Q. シリコンはカラーの色持ちに影響する?
- A. シリコン自体が色落ちの原因になるわけではありません。色持ちには、洗浄成分のやさしさのほうが影響します。
- Q. トリートメントもノンシリコンのほうがいい?
- A. ダメージ毛や、手触り・ツヤを重視する方はシリコン入りがおすすめです。細くてペタンとしやすい方は軽めのものを選びましょう。
- Q. シリコンは体に悪い?
- A. 化粧品に使われているシリコンは、安全性が確認された成分です。肌に合わないときは使うのをやめましょう。
まとめ|「ノンシリコンかどうか」より「何のために使うか」
- シリコンは悪者ではなく、髪を摩擦や熱から守る成分
- 毛穴に詰まって抜け毛になる、というはっきりした根拠はない
- シャンプーはノンシリコンですっきり洗い、トリートメントはシリコン入りで守る
- 成分表示の「〜コン」「〜シロキサン」がシリコン
- いちばん大切なのは、予洗い・すすぎ・すぐ乾かす毎日の習慣
この記事について
この記事は、美容師歴20年以上、サロンでの経験と、サロンで毎日お客様の髪を洗い、シャンプー・トリートメント選びの相談を多く受けてきた経験をもとに書いています。美容の専門家と一緒に検証しています。製品の情報は2026年10月時点の公式サイトなどをもとにしています。使用感には個人差があります。頭皮や肌に合わない場合は使用を中止してください。



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